北海道機販(以下:機販)の基幹事業である「電気設備資材の販売事業」
最前線でそれを担う営業第1部のメンバーに仕事内容とお客様への思いを聞いた。
営業第1部
担当課長 大友 琢磨
営業第1部
主任 渡邊 和貴
営業第1部
早矢仕 龍美
営業第1部の仕事と自社の強みを教えてください
大友:営業第1部の主なお客様は電気設備工事を行っている工事会社です。
サブコン(SubContractor)と呼ぶ場合もありますが、これはゼネコン(GeneralContractor)と呼ばれる総合建設会社から専門的な工事を請け負う会社の総称で、実際には電気設備、空調設備、衛生設備、消防設備など、それぞれの専門分野の工事を請け負う工事会社がたくさんあります。
その電気設備工事を担っているサブコンに、電力の供給や通信を行うための様々な電線ケーブルや、電気を受けて建物に分配する為の受電機器、配電機器といった電気設備の営業が我々の主な業務です。
営業第1部が取り扱う倉庫に並ぶ電線ケーブルと受電盤に収まった変圧器
我々営業第1部の営業マンは日頃からお客様の会社や実際の工事現場事務所などお客様の所に出向いて、現場の声を聞きます。
「今この工程まで進んでいるから、変圧器は○月初旬には盤メーカーに納品して欲しい、ケーブルの方は△月中旬から配線を引っ張るから現場の方に納品して…」というような打ち合わせを常日頃行っています。
また現場を見ることで状況を把握することもできるため、現場に出向くことも大事です。
現場がバタバタしていたりすると「進捗が遅れているのかな」などと肌で感じることもできます。
現場一筋の大友
そして、実際に現場を見て打ち合せすることで感謝されることもあります。
例えば打ち合せで「一括で納品する場合は資材置き場が必要ですが大丈夫ですか?」と確認すると、「あっそうか、それはマズいな、分納に出来るかい?というか分納じゃなきゃ置く場所がないわ、納品前に気がついて助かった」というケースもありました。
だから、現場に行って見て感じて、お客様と一緒になって親身に対応する。
これが機販の営業第1部の強みだと思っています。
建設現場では様々なことが起こる
渡邊:機販は先輩方が築き上げた信頼を大事に受け継いでいる会社だと思っています。
例えばロードヒーティングでは、計画の段階から弊社にご相談いただき、機販のSE部と連携して設計事務所などと協力し、お客様のニーズに沿ったものをご提案しています。
計画の段階からご相談いただけるのは、当社が今まで築き上げた実績による信頼が大きいと自負しています。
我々もその信頼に応えるべく、ミスなく工期通りに仕事を完了することでまた次に繋がっていく…このサイクルが機販の強みじゃないかと思います。
先輩が築き上げた信頼を受け継ぐ営業第1部の大友、渡邊、早矢仕
早矢仕:私は主に道北の旭川エリアを担当しています。
旭川エリアは電気室などに設置される「盤」を作っている盤メーカーが多いです。
電気室などに設置されている「高圧受電盤」
盤と呼ばれる箱の中には、変圧器、気中負荷開閉器、ブレーカーなど沢山の電気機器が使われていて、競合メーカーもたくさん存在しています。
そんな中で機販が取り扱う「日立グループ製品※」も強みのひとつになっています。
※機販は株式会社日立製作所、株式会社日立産機システムなど日立グループ製品の特約店である
歴史のある一流メーカーの製品ですから、変圧器や高圧配電機器など、どれも信頼性の高い製品です。
日立産機システム製の高圧変圧器と高圧気中負荷開閉器
歴史が長いだけに20年も前に製造を終了している古い製品などもお問い合わせをいただきます。
そんな時でも必要な情報を集めて、修理はもう出来ないのか?更新する場合の現行型式はなにか?など出来得る対応のご提案をします。そんな時は「さすが日立だな」と自負することも多いです。
このような対応も当社の強みのひとつだと感じていますね。
お客様の信頼を得るためにどのような努力をしていますか?
渡邊:お客様のご要望の期限に見積を出す、納品する、しっかり書類を作る。
当たり前のことを当たり前にやる、信頼を得るためには必要不可欠だと思っています。
また、お客様もそれぞれ個性があるので、その1人1人に合った対応を心がけています。
趣味の話などフレンドリーに話してくださるお客様もいるので、何気ない会話の中から仕事が生まれることもあります。
こちらが“杓子定規”な仕事の話ばかりだと、お客様も私に気軽に相談したいことや大したことじゃないことも話しにくかったりするので、フレンドリーに話せる、話しかけてもらえる関係はとても大事だと思っています。
お客様の「心の扉」を開くテクニック、営業マンとしての腕の見せ所ではないかと!
倉庫の担当者との人間関係も大事
印象に残るお客様の「困りごと」を教えてください
渡邊:高圧のケーブルで太いサイズのケーブルがあるのですが、これは最近では納期が3ヶ月以上かかる製品なんですけど…。お客様の方でその高圧ケーブルの発注漏れがあって、それを「明日納品できないか」と相談を受けたことがあります。
倉庫で出荷を待つケーブル
当時を思い出し熱く語る渡邊
最初は面食らいましたが、相談されたからには「何とかしたい」と思ってすぐに動きました。
すると運が良く、たまたまメーカーに在庫はあったのですが、翌日納品は対応出来ないということで、断られてしまったのです。
それでも諦めきれずに再びお客様に現場状況など詳しく話を聞いて、今度はメーカーの事務所に駆け込んで、「公共工事だから何としても現場を終わらせないと…、役所から怒られるだけじゃ済まないんですよ、一生のお願いですからなんとか助けて下さい!」と、もう死に物狂いでメーカーの担当営業を説得して、もう最後は熱量ですよ“パッション”で押し切って何とか対応してもらいました。
ところで、“一生のお願い”は何度も多用してはダメですね(笑)
早矢仕:お客様の困りごとではないんですけど。
私は旭川エリアを今年度から担当することになりまして、顧客訪問は前担当だった大友さんに同行してもらっています。
部の方針で半年間は先輩に同行してもらえるので、手厚い教育だと思います。
独り立ちするまでに一連の流れを教えていただけるので、業界未経験者の私も安心感があります。
次の現場からは自分一人で担当することになりますが、不安は少ないです。
このように担当の引き継ぎでも、先輩が一緒に顔を出すことでお客様に不安を与えない対応をすることが、信頼関係を構築していくことに繋がっているのではないでしょうか。
早矢仕と一緒に先輩が同行することで顧客の信頼を得る
営業事務との関係を教えて下さい
大友:営業事務の皆さんには感謝しかないです、ホント頭が上がりません!
営業がお客様から仕事を頂いて、お金も決めて流れは作りますが、製品の手配や納期調整は営業事務が行っています。
お客様から直接営業事務に電話がかかってくることも多いですし、絶大な信頼を得ています。
メールでお客様から注文や連絡が来るときは、私がCCのこともあります(笑)。
我々営業マンは客先や現場に訪問するため外出することが多いので、手配や納期調整などは営業事務に任せています。営業事務にアシストしてもらっているので我々も営業活動に専念できます。
本当にそこは感謝ですし、必要不可欠な存在だと思います。
大友、渡邊、早矢仕らを担当する営業事務
渡邊:私も感謝していますよ、だけど実際は営業事務の発注漏れを私がフォローして何とか収めた…なんてこともありまして…。
でもそういうトラブルは社内の連携不足が原因で起きていたりするので、普段から営業事務と積極的にコミュニケーションをとるようにしています。
逆に私が間違えた時には助けてもらうので、持ちつ持たれつですね。
早矢仕:私は右も左も分からない状態からスタートしているので、営業事務の方にも色々教えてもらうことも多いです。
営業事務の方は、私が気付いていない所にも気配りをしてもらっているのでとても助かります。
配送の仕方や、これではお客様の希望納期に絶対間に合わない、とか…メーカーとの付き合いも営業事務の皆さんの方が長いので、いつも助けられています。
経験の少ない私でも、ミスを最小限に抑えてもらっていると感じています。
不良の際など、お客様からのクレームに対してどんな受け止め方をしていますか?
渡邊:まずはお客様の言葉を真摯に受け止めます。
かつメーカーに過失がある場合は必ずフィードバックします。
場合によってはお客様の所に同行してもらって誠心誠意、一緒にお詫びします。
我々とメーカーは一蓮托生なので。
機販は日立グループ各社の特約店
大友:正直なところメーカーとお客様の現場とで「感覚のズレ」はあると思っています。
メーカーもお客様の為に常に全力で頑張っておられると思います。
ですがお客様からは「そうじゃない」という声を聞くこともあって…。
そこは、普段現場に出ている我々がメーカーに伝える義務があると思っていますし、伝えることでお客様が本当に求めている対応やモノ作りをしてくださると信じています。
時折、色々苦言を云いたくなることもありますが、お互いに真剣にぶつかることで良い関係が生まれると思っています。
先輩が培ってきた機販の信頼についてどう感じますか?
早矢仕:日立の製品を取り扱っている特約店は当社だけではありません。
他にも日立の特約店がある中で、会社名に「日立」がついていない北海道機販に日立製品の問い合わせが来るのは、機販の先輩方が長年培ってきたお客様からの信頼の表れそのものだと思います。
このお客様との信頼関係を次の世代にも伝えて行くことも我々の使命だと感じています。
次世代の営業第1部を担う渡邊と早矢仕
後輩へ思いを繋ぐ大友
渡邊:先輩の皆さんにはリスペクトしかないです。
私の“パッション”は大友さんから受け継いだものなので、パッションの“師”です。
元祖パッション大友!(笑)
大友:パッション、パッションってうるさいね(笑)、情熱なら渡邊くんも負けていないでしょ。
一生懸命なところや情熱がお客様に伝わっているからご注文をいただける。
渡邊くんや早矢仕くん世代の若い人が力をつけて、10年後には営業第1部を引っ張る存在になって欲しいなと。そしてまたその情熱を次の世代に繋げてもらえれば、機販はこれからもお客様の困りごとに寄り添って「何とかする」会社であり続けられるのではないかと。
<後編へ続く>
次回、営業第1部とともに街づくりを支えるメーカー、物流センター、営業事務の思いを知る。